一般に、企業における意思決定の最高責任者は社長です。目先数年はもちろん、企業の長期的な存続や成長の鍵の握る立場が社長である以上、その選定には慎重にならなければなりません。
企業にとって社長の存在は非常に大きいからこそ、もしその選定を誤れば、経営基盤が揺らいで会社全体へ悪影響を及ぼすリスクがあります。そのようなことのないよう、近年では、外部から経験豊富な人材を社長としてヘッドハンティングする動きも見られるようになりました。
「社長は自社の叩き上げから選ぶのが良い」という先入観を捨て、外部から経営のプロを招き入れることで、その企業は飛躍的な進化を遂げるかもしれません。当ページでは、社長のヘッドハンティングを成功させるポイント、ヘッドハンティングにおける課題などについて解説しています。
社長の役割や期待されるスキル、および社長のヘッドハンティングが必要とされている理由について確認してみましょう。
社長に求められる役割、期待されるスキルの1つが、企業の将来に向けたビジョンの策定です。
思い込みや希望的観測を一切排除し、市場環境や自社の置かれた状況を冷静かつ客観的に分析。この分析に基づいて中長期的な目標を設定し、目標達成に向けた具体的な計画を練り上げます。
また社長には、決定した計画を社内全体に浸透させ、従業員全員が目標達成に向けて一丸になれるよう導く実行力も求められます。社員の意欲をまとめ上げる上では、社長自身の人間力や人柄、人生観なども大きく影響してくるでしょう。
いかなる業界であれ、市場の動向が一定であり続けることはありません。時代の変化、人々の価値観の変化に応じ、市場は常に変化を続けています。
とりわけ近年は、市場がまとまった一方向を向くことが少なくなり、一つの市場に多種多様な価値観が混在している状況です。社長はこの市場動向を客観的な視点から正しく把握し、特定の経験や感情、希望などに流されることなく、論理的な思考をもって経営戦略を打ち立てなければなりません。
客観的な分析力や論理的な戦略策定能力は社長に不可欠な要素ですが、いかに優れた分析や戦略であっても、それに従って従業員が行動しなければ何の実りも生まれません。
従業員が分析や戦略に共感し、その行動を促すためには、社長自身のリーダーシップが不可欠。戦略に対して強引に従わせるようなリーダーシップではなく、従業員の自主性やモチベーションを高めるリーダーシップが必要となります。
同時に、取引先や投資家などのステークホルダーとの良好な関係構築、ビジョンの共有も進める力が社長には求められます。
社長のヘッドハンティングが必要となる主な理由は、特定の市場での実績を持つリーダーを迅速に確保することにあります。
たとえば、新規事業の展開や事業の再構築などを企図する際、必ずしも既存メンバーに社長としての適任者がいるとは限りません。戦略上のリスクを自覚しながら無理に既存メンバーから社長を立てるよりも、外部から適任者を招いたほうが合理的です。
市場が変化し続ける以上、企業にとって現状維持は相対的な衰退を意味します。結果として社長のヘッドハンティングは、ますます世の中で求められることになるでしょう。
外部から社長をヘッドハンティングする際の具体的なプロセスを見てみましょう。
まずは企業が抱える課題を明確にします。たとえば、「長期的な成長力が停滞してきた」「事業の国際展開が必要になってきた」「事業再生を検討しなければならない」などです。
次に、これらの課題を解決させるために必要なスキルの種類、求められるリーダーシップスタイルなどを定義。定義に照らし、自社が求める社長像を具体的に描きます。
業界ネットワークや専門リサーチツール、SNS(LinkedInなど)を駆使して人材リサーチを実施。同業他社、自社の関連業界などで成功事例を持つ人材の中から、社長としてヘッドハンディングしたい候補者を選定します。
社長をはじめ役員クラスのトップ人材を求める場合、自社のリサーチ力のみで人材を探すよりも、エグゼクティブリサーチ会社のデータベースを活用したほうが効率的で的確です。サービスの利用を検討してみましょう。
ヘッドハンティングしたい候補者を特定した後、候補者のプライバシーに配慮したコンフィデンシャルな方法で接触。
候補者自身のキャリアゴールや現状の課題を丁寧にヒアリングし、自社から様々なビジョンを示すことで転職に向けたモチベーションを高めます。
候補者の評価については、財務管理や経営戦略、イノベーション推進などの具体的なスキル面に目を向けることはもちろんのこと、自社の企業文化との適合性も吟味することが非常に大事です。
ケーススタディやシミュレーションなどを通じ、候補者の実務能力を評価。
具体的な課題に対する解決能力をチェックし、実務的な対応力を確認します。
候補者にとって魅力を感じられる報酬体系やキャリアパスを提示し、同様の人材を求めている競合他社との差別化を図ります。
自社から一方的に魅力的な条件を提示するのではなく、候補者の家族環境やライフスタイルなども考慮し「候補者自身が魅力的と感じられる条件は何か」を考えた条件を提示します。
候補者を社長として招くためには、その候補者と自社との信頼関係構築が前提。
信頼関係を構築するためには、まず選考プロセスが透明であることを候補者へ示す必要があるでしょう。
選考プロセスと評価基準を明瞭に示すことで、候補者が安心して選考に臨める企業であること、転職後も安心して働ける企業であることを伝えれば、おのずと候補者と自社との間に信頼関係が構築されていくことでしょう。
同じ候補者を求める同業他社に対し、競争力のある条件を提示する必要があります。
単に給与面の優位性だけでは、「競争力のある条件」とはなりません。
社長レベルの人材は、給与以外のモチベーションも強く持ち合わせていることが一般的だからです。
たとえば、企業の長期的な成長ストーリーや社長就任後のリーダーシップ機会など、候補者の特性に合わせて「競争力のある条件」を提示します。
社長として優秀な人材は、すでに競合他社から複数のオファーを受けている可能性があります。
これらオファーの競争の中で自社が候補者を獲得するためには、魅力的な条件提示のほかにも、迅速な意志決定が重要です。
社長のヘッドハンティングを受けるレベルの人材にとって、選考や交渉のスピード感は企業の信頼につながる大事な要素になります。
いかなる市場であれ、高度なスキルを持つ社長候補者は希少です。
候補者の獲得競争も激化している近年、適任者と言える候補者を見つけ出すことは容易でありません。
特に国際的な視野や経験を持った有能な社長候補者は、エグゼクティブリサーチ会社などから専門的なサポートを受けなければ発掘が難しいでしょう。
社長としてのスキルが高くても、自社の企業文化との間にミスマッチがある場合、長期的な成果にはつながりにくいとされています。
スキル面を重視して社長をヘッドハンティングすることは重要ですが、スキル面を重視するあまり、文化的な適合性の評価が希薄にならないよう注意しましょう。
採用活動においては、候補者のプライバシー漏洩につながらないよう細心の注意を払わなければなりません。
社長候補者となりうる人材は、すでに他社で役員を務めている可能性が高いと考えられますが、現職役員が転職活動を行っているという情報が漏洩した場合、その候補者には甚大な影響が及ぶことでしょう。
社長をヘッドハンティングする際には、接触の初期段階からコンフィデンシャルなアプローチに徹することが大切です。
社長クラスの人材をヘッドハンティングするならば、エグゼクティブリサーチ会社を利用することが推奨されます。エグゼクティブリサーチ会社を利用する主なメリットを4点ほど見てみましょう。
エグゼクティブリサーチ会社は、まさに社長クラスの人材採用サポートを得意とする専門会社です。社長クラスの人材採用における豊富な専門知識と経験を持つことに加え、人材業界内での幅広いネットワークも有しています。
エグゼクティブリサーチ会社に自社が求める社長像を伝えれば、そのニーズにマッチした適任者を迅速にリストアップ。ストックされた人材プールの中から、効率的かつ的確な候補者発掘が可能です。
人材発掘にとどまらず、候補者の評価や選考、条件交渉、採用決定後のフォローアップまで、エグゼクティブリサーチ会社が一貫してサポート。候補者との迅速で的確な接触を通じ、双方の信頼関係はより高まることでしょう。
特に社長クラスのヘッドハンティングにおいては、その活動情報が外部に漏洩しないよう慎重に接触することが重要。エグゼクティブリサーチ会社は、専門的な手法により候補者の情報を保護し、候補者が安心して転職活動ができる環境を整えています。
社長のヘッドハンティングを成功させるためには、明確な戦略策定と適切なパートナー選びが不可欠。また、候補者を評価する際には、そのスキルや経験だけではなく、企業文化との適合性も重視することが大切です。
ただし、社長にふさわしい優秀な人材を発掘することは、決して簡単ではありません。仮に発掘したとしても、現職を辞して自社へ入職するよう説得することは、困難を極めることでしょう。
社長のヘッドハンティングをお考えの企業様には、その専門会社でもあるエグゼクティブリサーチ会社を利用するよう強く推奨します。エグゼクティブサーチ会社の専門的なサポートを通じ、失敗のない社長採用を実現しましょう。
画像引用元:タイグロンパートナーズ公式HP
https://www.tiglon-partners.com/ex-search/
コンサルタントが各業界に精通し経営課題と理念を理解し、そこに共感した人材を紹介しているため、ミスマッチが起こりづらいのが特長。時間をかけてでも自社の課題を把握し解決できる人材の採用を行いたい企業向けと言えるでしょう。
画像引用元:リクルートエグゼクティブエージェント
https://www.recruit-ex.co.jp/
リクルートが保有している日本屈指の人材ネットワークを活用できるため、スピーディーに人材を紹介することを得意としています。急遽補填が必要になった場合などできるだけ早く採用まで行いたい企業に向いていると言えるでしょう。
画像引用元:東京エグゼクティブ・サーチ公式HP
https://www.tesco.co.jp/
ピュアサーチと呼ばれるサーチ方法で「転職を絶対したくありません」といった人物にまでアプローチをしているのが特長。自社が求めるスキルを持つ人材を徹底的に洗い出してもらいたい企業に向いていると言えるでしょう。